週刊・高木の分析
高木ウィークリー
今週の見通し(2月20日〜2月24日)
先週の動き(2月13日〜2月17日)/先週の業種別株価推移(TOPIX33業種)
(業種別株価はTOPIX33業種)
| 指標 | 終値 | ベスト5 | 週間変化率 | ワースト5 | 週間変化率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日経平均 | 9,384.17(+437.00) | (1)電気・ガス | +8.45% | (1)鉱業 | −1.70% |
| TOPIX | 810.45(+31.38) | (2)鉄鋼 | +6.46% | (2)水産・農林 | −1.28% |
| 東証2部指数 | 2,296.16(+34.51) | (3)海運業 | +6.20% | (3)空運業 | −1.21% |
| ジャスダック平均 | 1,270.99(+16.56) | (4)金属製品 | +4.75% | (4)建設業 | −1.11% |
| 円/米ドル | 79.08(+1.40) | (5)精密機器 | +4.66% | (5)ゴム製品 | −0.38% |
| 円/ユーロ | 103.95(+0.95) | ||||
| 日本10年国債(%) | 0.945(−0.005) | ||||
| 米国10年国債(%) | 2.00(+0.01) | ||||
| 独10年国債(%) | 1.92(+0.02) | ||||
| NYダウ | 12,949.87(+148.64) | ||||
| ナスダック | 2,951.78(+47.90) | ||||
| 独DAX指数 | 6,848.03(+155.07) | ||||
海外市場動向
先週の米国株式市場では、週初に米大手格付け会社ムーディーズがイタリア、スペインなどユーロ圏6カ国の国債格付けを引き下げたことや、ギリシャ議会での財政緊縮案の可決を受けて15日の開催が予定されていたEU財務相会合が20日に延期されたことなどから、上値が重たい展開が続いていた。しかし、16日にドイツのヴェルト紙が、ECBが保有するギリシャ国債を新発債に交換すると報道、これを受けて第2次ギリシャ救済が実施されるとの観測が拡がったことで場味が一変した。同日に発表された2月第2週の新規失業保険申請者数が前週の36.1万人から2008年3月第1週以来の低水準となる34.8万人に減少したことも追い風となり、NYダウは終値ベースで12,900ドル台に乗せ、9日に付けた3年9ヶ月ぶりの高値を更新、週間では148ドルの上昇となった。
先に述べたような、ギリシャ問題の紆余曲折を背景に為替市場では、ユーロが一時1月26日以来となる1ユーロ=1.30米ドル割れとなる場面があったが、週末にかけて1ユーロ=1.31米ドル台に反発した。しかし、先週の為替市場で最も注目を集めたのは日本円の動きであろう。後述する日銀の金融緩和をきっかけに円売りが加速し、対米ドルでは昨年10月31日以来の79円台に下落した。これに伴い、ユーロは対米ドルでは先に述べた通りの神経質な動きであったが、対円では昨年12月12日以来のユーロ高水準となる1ユーロ=103円台後半を付けたほか、資源国通貨も対米ドルでは概ね高値圏での小動きが続いたが対円では総じて上昇し、例えば、豪ドルは昨年8月1日以来となる1豪ドル=85円台に乗せたほか、伯レアルも10月31日以来となる1レアル=46円台を一時回復した。1月26日付けのグローバル投資環境No27でも述べた通り、髙木証券では従来から対米ドルでの緩やかな円安を想定してきたが、最近の動きを踏まえると、2007年6月の1米ドル=124円近辺から5年近く続いてきた長期的な円高局面には終止符が打たれた可能性があると判断している。
今週の米国株式市場は、いよいよNYダウ13,000ドルトライの週となる。米国株は、世界の主要な株式市場の中で、昨年来のパフォーマンスが最も良好な市場の一つであり、景気の緩やかな拡大は株価に相当程度織り込まれているとの見方が多いものの、現状水準でのもみ合いが半月程度続いており、煮詰まり間も出始めているだけに、短期的に一段高となる可能性も視野に入れておきたい。また、先週の動きを見る限り、明らかに欧州離れ、つまりヨーロッパ=世界ではないとの認識が投資家の間で漸く浸透してきたことは、今後のグローバル金融市場の方向性を考える上での大きなポイントとなろう。
国内市場動向
先週の国内株式市場は、先述したムーディーズによるユーロ圏6カ国の格下げにより、米国など海外の株式市場で様子見気分が強まったことから静かなスタートを切ったが、14日に日銀が追加の金融緩和(物価安定の目処を公表し、消費者物価上昇率で「当面1%」を目指す方針を明確にすると当時に、資産買入等の基金を55兆円程度から65兆円程度に増やし、増額分は長期国債の買入に充てる)を実施することを発表すると、これを好感して為替市場で米ドルに対して円安が進行したことを受けて、日経平均は昨年10月28日の戻り高値を更新した。その後は、利益確定の売りが先行する場面も見られたが、週末には前述した米国株式市場の高値更新を受けて買い直され一時9,400円台に乗せ、週間では437円の大幅な上昇となり、終値ベースで昨年8月4日以来となる高値水準で週末の取引を終えており、1月中旬以降顕著になりつつある日本株の米国株式に対するアウトパフォームの傾向が継続しただけでなく、先週は日本が世界の主要な株式市場の中でのベストパフォーマーという栄誉に輝いた。
昨年11月以降低迷が続いていた市場エネルギーも、東証1部の売買代金が14日連続で1兆円を上回るところまで回復、東京証券取引所の発表によると、海外投資家が2月第2週まで7週間続けて日本株を買い越すなど、外国人の投資スタンスの変化を背景に、商いを伴った上昇相場になっていることは日本株市場の先行きを占う上で心強い。しかしながら、騰落レシオが昨年7月26日以来となる130超えとなっているほか、週末には日経平均の対25日移動平均線上方乖離が5.8%に達するなど、テクニカル面からの過熱感は強まりつつあり、今回の上昇局面が長続きするためには、この辺りで一息入れたいというのが正直なところである。
髙木証券では、ベストシナリオとして、先に述べたような過熱感が払拭されるまで短期的なスピード調整を経た上で、日経平均が東日本大震災前の昨年2月21日に付けた高値である10,857円から11月25日の昨年来安値である8,160円までの下げの半値戻しにあたる9,508円を目指す動きを想定しているほか、今後3ヶ月程度のタームでは1万円の大台にトライする可能性が高いと考えている。(文責:勇崎 聡)
今週のスケジュール
| 20(月) | 21(火) | 22(水) | 23(木) | 24(金) |
|---|---|---|---|---|
| 貿易収支(1月) 全国百貨店売上(1月) 米国市場休場 |
トルコ金融政策会合 ユーロ圏消費者信頼感(2月) |
中古住宅販売(米1月) 消費者物価指数(南ア1月) |
IFO景気指数(独2月) | 新築住宅販売(米1月) CPI(ベトナム2月) |
ご注意頂きたいこと
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